就職・採用に関する身元調査事例

前の会社での取引先の担当者は、仕事を通じて仲良くなった。

その後、私も転職したが、彼も起業し、今は社長である。

その彼、起業後しばらくは苦労した。

倒産寸前まで何度かいったものの、何とか立て直し、現在は開発した商品が認められ、やっと安定した経営ができるようになってきた。

そういった電話をもらったので、お祝いを兼ねて訪問したときの出来事だった。

しばらく、近況を話しあっているうちに彼の会社の経営について話が及んだ。

商品がやっと軌道にのり、野心家である彼は会社の規模を拡大しようと、やっとできた利益の中から、人材紹介会社に頼んでヘッドハンティングを行おうとしていたのである。

やっと、これはって人間にであったよ。そうそう、彼の初就職は、君の最初の会社と同じだよ

 

同じ会社の出身と聞けば、ちょっとは親近感がわく。

えっ、なんて名前?

そう聞くと、彼は履歴書を私に渡してくれた。

たしかに、私が社会人として初めて就職した会社が書かれている。年齢は私と対して変わらない。

だが、彼の名前は聞いたことがなかった。

確かに、大きな会社なので、同期及びその前後では知らない名前があってもおかしくない。

また、部署名を見れば関わりがない部署であるため、知らないこともある。

しかしだ。相応に成績を上げた人間は、噂で聞くものだ。

おかしいな・・・

職務経歴書に書かれている武勲を考えるとちょっとおかしいのだ。

身元調査かけてみるか・・・

それ以外にも、職務経歴書には輝かしい武勲が書かれている。

だが、やはり大げさすぎるかなぁという感触。

友人が嫌な目に合うのもかわいそうなので、ちょっと苦言を呈する方がよいだろう。

もう、内定だしちゃった?
いいや、これからだそうと思ってる
なら、ちょっと引き延ばして、身元調査かけなよ
えっ、身元調査ってそれって紹介会社がやるんじゃないの。ヘッドハンティングっていってるんだし
そんなわけないじゃない。君が頼んだのは単なる人材紹介会社だよ。

身元調査なんか十中八九やっていないから。

たぶん、履歴書と職務経歴書をそのまま投げてきているだけだよ!

そうか、なら信用して、身元調査かけてみるか

 

ということで、相手には引き伸ばしして、興信所に身元調査を依頼した。

身元調査の結果

後日、彼から結果を聞くことになった。

よう、君の意見は正しかった。身元調査をかけてよかったよ。

出身大学は全くの嘘。本当は聞いたことはない名前の大学出身で、それも中退。

職歴も直近はあってるけど、それ以外は出鱈目。以前の同僚の評判によれば、どうも問題児で放り出されたようだわ。

当然、内定なんかださないから、良い人いたら紹介してよ

 

こうして彼の会社は就職詐欺師を雇わずに済んだのである。