うちは親戚をひっくるめて仲がいい。

住んでいる所が近いということもあるが、昔からいとこたちとは兄弟姉妹と同様の感覚だった。

私は、いとこを兄弟姉妹として考えた場合、下から3番目なので、お兄さん、お姉さんにはよく遊んでもらったのだった。

そして、そのお姉さんもお年頃。

母親が連絡があって、お姉さんが結婚することになったらしい、ついては旦那になる予定の人を披露するから帰ってこいというお達しだった。

当然のことながら、仕事の段取りを組み実家へ帰省したのだった。

お姉さんの旦那予定者は両親が早くに他界したらしく親戚もいない天涯孤独の身の上。

ただし「有名大学の院卒」、そして有名企業で働いていたのだそうだが、ヘッドハンティングされて今は中規模企業の「取締役」なのだそうだ。

まぁ、結構な人を捕まえたものだと関心していたのだった。

そうして、いざお披露目会。

旦那となる男は、見た目も格好がよく、高そうなスーツに身を包んでいる。

挨拶もきちんとこなし、私たちいとこにもちゃんと挨拶をしてくれたのだったが・・・

私にはちょっと胡散臭く見えてしまったのだ。

正直、私は勤めていた会社が倒産したりとちょっと不幸な経験をしてきた。

また、好奇心からちょっと危ない世界も覗いたことがある。

どうも、この旦那予定者。

ちょっと危ない世界にいる人たちの匂いを感じるのだった。

あの世界の人たちほど、見栄えはよくする。言葉も丁寧だし、折り目正しい。

しかし、ちょっと普通とは違って隙がないのだ。彼にもそれがない。

とはいえ、これは今は言える状況ではない。

どうしたものかと考えていた。

院卒は院卒なんだけどな

お披露目会が終わってから、おじさんに呼ばれた。

おじさん
なぁ、正直どう思う、あの彼?

 

おじさんもちょっと感じることがあったのだろう。

なんかやばい気がするから、身元調査したほうがいいんじゃない?
おじさん
やっぱりそうか。あんたの勘は結構あたるからな。よっしゃ、隠れて身元調査依頼するわ

 

こうして、おじさんは探偵事務所に身元調査を依頼したのだった。

ほどなくして、おじさんから電話があった。

おじさん
ありがとな。やっぱり、あんたの勘は正しかった。確かに院卒やったけどな、少年院卒やったわ。
あちゃ~
おじさん
仕事もな、全部うそで、どうも詐欺の片棒担いでるようだったわ。当然、別れさすわ
だよね~

 

こうして、お姉さんにはちょっと不幸だったが、もっと不幸になることはなくなったのだった。

結婚というとちょっとは長いおつきあい。

念のために身元調査はしておくものだなぁとあらためて実感した出来事でした。